Remake, Repair, Remodel を「考える」
ちょうど8年前、初めてジョンストンズのカシミアストールを買いました。
色はブラック。普段使いだけでなく冠婚葬祭にも重宝し、ストールとして、マフラーとして、上着代わりとして、冬は週に何度も愛用していました。
当時からなかなかなお値段でしたので、相当な覚悟で購入したのを覚えています。とはいえ、8年も現役で使い続けていることを考えると、いい買い物が出来たな、と今なら胸を張って言えますね。
さすがに8年も使うと、モケモケとした毛羽立ちや、フリンジのほつれやもつれが出てきて、そろそろ現役引退かなと思っていた所。
昔の私ならそのまま躊躇うことなく断捨離していたかもしれませんが、カシミヤは充分暖かいし、見た目さえ気にしなければまだまだ使えるストール。果たしてどうしたものか。
Remake, Repair, Remodel・・・『+R』の何かいいアイデアはないものかと考える。
捨てるのは簡単、新しいものを買うのも簡単。でもそれじゃぁイケてない。
こんな思いで彷徨っていると、たまたま通りがかったお店で、存在感のあるフリンジのついた素敵なストールを発見!フリンジを華やかにすることでモケモケから視線をずらせば、気分も新たにストールを楽しめるのでは?!
こうしてリメイクしてみたのが写真のストール。まるで別物のように、存在感のある素敵なストールになりました。
肩からかけても、首に巻いても、たっぷりと長いフリンジがなびいて大変美しい。新しいストールを買ったように、気分もコーディネイトも一新しました。
ただ合わせるだけでサマになるので、ささっとまとめた適当な服にも華を添えてくれます。
材料はユザワヤにて調達。ちょうどフリンジが9割引き(!)と激安になっており、2m半で1,276円。
ミシンは持っていないし苦手なので、そこは無理に頑張らない。プロのリメイク屋さんにお願いして、その費用が4,400円。
毛羽立ちはブラシと毛玉取りを使って整えました。
こうして、6,000円もかからずに、新しいカシミヤのストールが手に入った気分!何より、自分がこのストールに再びときめいている事が嬉しい。
おかげで、8年を超えたこれからも、まだまだ現役で愛用していけそうです。
チープ・シックとしての『+R』
オシャレも考えることなんだな、と実感。これぞチープ・シック!
チープ・シックというと、安いファスト・ファッションをコーディネートして「高見せ」することだと勘違いされがちですが、実際には「必要以上のお金をかけずに、シックに着こなす」ことが基本となったファッション哲学。虚栄心を捨てて、シンプルに自分のスタイルを表現することがコンセプト。
だから、お金をかけなくても、トレンドを追いかけなくても、自分にしか出せない味=スタイルを楽しく表現できていれば、それはチープ・シック。
大量生産&大量消費の中で育ってきた私のようなアラフィフ世代は、とかく何でも買えばいい、買えることが幸せ、買えないなんて貧乏くさい、と誤った認識を持ってしまいがち(自省)。
でも、私達は既にたくさんのモノを持っている。持ちすぎている。
だから、簡単に新しいものを買うのではなく、手放す前にもう一度頭を使って考えてみる。新たな価値を与えて、生まれ変わらせることができるかどうか、Rethinkしてみる。
気分を上げてくれたこのジョンストンズのRemakeは、私にとって、チープ・シックとしての『+R』。
またひとつ、大切にしたいものができました。